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コクミンのオタク日記。 銀魂・近土話は2012年5月まで。スラムダンク話は2012年7月以降。
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「トシ。ん」
言いながら近藤が、軽く唇を突き出す。
「なんだよ」
互いに制服に着替え、朝礼に向かおうとする時になんだというのだ。長くなるなら、と無意識で土方の手が内ポケットへ入れた煙草へと伸びるのを、近藤がとめた。
「いや俺、誕生日だし。ちゅーぐらいしとく? って」
「ああ」
改まれると、たかがキスひとつが気恥ずかしい。ただ、今さら照れて逃げ出すような真似をするのは、もっといただけない。
なんでもない振りをして土方は近藤に近づくと、触れるだけの口づけをした。
「そんだけかよ」
顔を離すと近藤が、ちらりと舌を出し、誘うようにそれを動かしてみせる。
「そういうのは、夜までおあずけ」
しょうがねぇ人だなと鼻先で笑いながら土方は、近藤の頬をそっとなぞった。その手を掴んだ近藤が、土方の指先にちゅっと音を立ててキスを落とす。
「じゃあ今晩、お前をうんと泣かせてやるよ」
近藤の目の奥にちらりとよぎる本気の色に、土方は慌てて目をそらした。
「どうせなら笑わせてくれよ」
行くぞ、ときびすを返し部屋を出る土方のあとを追いながら近藤が「笑いながらヤルのっていっそ変態チックでアリかなァ」などと満更でもなさそうに顎髭を撫でる。
「ふざけんな」
軽くパンチを入れる真似をする土方の手を避けながら、声をあげて近藤が笑う。
つられたように土方の口にもいつしか笑みが浮かんだ。

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近藤さんお誕生日おめでとう! 6回目ー! 相変わらずおめでとうって言ってないけど。あはははは。

拍手[9回]

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「もっと…」
ひとしきり体を絡め抱き合った後、土方は息も荒いまま、近藤の肩へ腕を伸ばした。
「ん。…ん、っ」
重ねた唇へ滑り込む舌が、達したばかりの近藤の、呼吸と理性を奪っていく。
「トシ。…トシ」
口付けの合間囁けば、土方は近藤の髪を握りしめながら、情欲を煽るように身をよじる。
「ふ、ぁ、…あ、もっと。なぁ、もっと…酷くして、いい、から…」
のたうつ体を押さえ込み、近藤は、逃げる唇を、舌を追った。
「んぅ、んっ、ん…っ」
収まりきらずに溢れる欲望をゆっくりと分かちながら、互いの吐息を盗み、近藤は思考回路へ蒙昧な幕を下ろす。
それでも囁きは、意識して甘い。
「酷くなんか、しねェ」
鎌首をもたげ始めた欲情の兆しを二人してこすり合わせながら、近藤は土方の顔を覗き込んだ。
この男は、先日の捕り物の際の不首尾を、悔いているのだ。
あの隊士が犯した不始末は、土方のせいではない。理性では自身も納得している筈だったが、心の奥底で誰かに罰されたがっている。
勝手な罪の意識に溺れ、這い上がれずにいる。許される為の裁きを、無意識で欲している。
近藤に与えられる痛みに身を任せ、責められたがっている。
その感情の動きが察せられるだけに、近藤としては腹が立つ。
お前のせいではないのだと口にしても、何の事だと眉をひそめるだけだろう土方の頑固な無自覚を今さら責める気はない。
ただ、思い知らせてやると思う。
自分との情交は断罪の為ではなく、愛おしさゆえであると、この頑なな男の、理性ではなく本能に、細胞のひとつひとつに教え込んでやると思う。

「今日はお前をうんと可愛がって…そうだな、もうダメってお前が泣いても、とっくりたっぷり揺さぶってやる」
細くしなやかな髪へ指を絡めながら、近藤は土方のまぶたへ口付け、囁きを実現すべく唇を滑らせた。

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唐突だけど、ふおお近土のやおいが書きてえええ! とこうなった。
この位なら日記に置けるよね? ああ、近土はいい。
・PCも携帯も、今も拍手下さる方、ありがとうございます! うわあん、近土チャットとかしたい位だ。

拍手[20回]

「近藤さん、ちょっといいか」
そう言って土方が近藤の私室へと顔を出した。気持ちよく晴れた空から、明かりを存分に取り込めるようにと窓を開け放している。
「おう。ちょうどいいや、明日の見廻りの事なんだけどよ。こっち、この道は十番隊だろ?」
文机へ乗せたパソコン画面に出した地図を見ろとばかり、近藤が半身を傾け場所を開けた。土方は近藤の隣に膝をつくと手にした書類を畳へ置く。
「……てか、近藤さん。これは?」
パソコンの隣に無造作に置かれた煙草の箱に目をとめた土方が尋ねた。このところ製造や流通が滞っていた、土方お気に入りの国産煙草だ。
このさい煙が出りゃァなんでもいいと、ここしばらくは外国煙草を吸っていた。外国製の煙草があるだけでも、煙草がまったく吸えなくなった全面禁煙令の時とは比べものにならないほど恵まれている。それでもやはり、吸いなれた煙草が懐かしい。
「あ? ああそれ、トシに。誕生日のプレゼント。包装とかしてねェし、一個っきゃねェんだけど、」
その言葉尻を奪うように、土方は勢い込み、近藤の顔を覗いて前傾姿勢をとった。
「マジで? 俺にくれんの? ホントのホントで本気でくれんの? 嘘ついたらマヨ1キロ一気食い、指切った、てくらいマジで?」
期待して裏があってはたまらない、と警戒する土方に、近藤が小さく噴き出す。
「ホントだって。開けていいよ。とっつぁんにもらったの。てか、交換したってか。お誕生日おめでとうございます。俺からのプレゼント」
「えー。スゲーな。とっつぁん、どこで見つけたって? ヤッベ、どうしよ、俺五月生まれでラッキー。ありがとう近藤さん。スッゲースッゲー嬉しい」
早速一服と封を切る、土方のもどかしそうな様子に、近藤が声を出さずに笑い、肩を揺らした。
「煙草一個でえらい感謝だなァ」
「だってさァ。あー……。マジうまい。久しぶり」
目を細める近藤の方向へ煙が流れないようにと、吐き出す息を遠くへ飛ばしながら、土方がうっとりと呟く。その様に近藤も相好を崩した。
「すまいるでさ、ラスト二箱ってコイツをとっつぁんが目の前で買ったの見てさ。トシの吸ってた煙草だなってんで、ドンペリと交換してもらった」
「ドンペリと」
あの店のドンペリっていくらだよ、とぎょっとする土方に、近藤が楽しそうに唇の端を上げる。
「愛情感じちゃった?」
こちらの気分を慮ったような軽い口調に、土方もつられて笑顔になった。深く吸い込んだ煙を満足気に吐き出し、ちゅっと唇を鳴らしてみせる。
「そりゃもう。今すぐ押し倒して乗っかりてェくらい」
言葉の軽さに近藤は、喉の奥でくつくつと笑う。
「いやん。最高。夜が楽しみィ」
暖かな日差しの溢れる、春の一日。

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リハビリ。
トシさんも勿論大好き! 
2011年の春は、国産煙草がなかったりもしたという話。トシさんが吸ってるメーカーは知らないけども。
そして先日、久しぶりに自分もマイルドセブンを見つけたよ!
このコトホギをトシさんのバスデに便乗。おめでとうおめでとうトシさん。
見にきてくれた、あなたにも、いい事がありますように。

拍手[21回]

「近藤さん。夜桜見ながら一杯って言ってたアレな、今日はやっぱりとっつぁんがぼやいていた件、突っ込んで調べてみたくってよ。桜は明日にしてくれるか」
昼間松平と会った時の様子に、なにごとか気になったのだろう土方が、近藤へ断りを入れた。
今日の為にといい酒を手に入れていた近藤は、一瞬目を見開いたあと、深く溜息を吐く。
「まったくよ。お前がもうちっとバカなら、俺だけのモンだって、閉じ込めたりできんだろうにな」
言っても詮ない事と判っていながら呟いた近藤が、唇を尖らせた。
そのすくめた肩を、土方が軽く叩く。
「そんな事言って、知ってんだぞ」
「ん?」
振り返り首を傾げる近藤の耳元へ、土方が顔を寄せ囁いた。
「アンタ、バカより有能な方が好きだろ。だから俺はコレでいく」
言われた近藤がまじまじと見つめ返せば、土方はニッと口角を上げてみせる。
「もっとアンタを惚れさせてやるし、それに」
一旦言葉を切った土方は、唇を湿すと、さらに声をひそめて続けた。
「俺はいつでもアンタのモンだ。それでも閉じ込めてェか?」
晴れやかに笑いながらも、窺うように眉を上げてみせる土方の、唇を奪う代わりに、近藤はぐんと大きく伸びをした。
「まァったく。有能で男前の副長さんを繋ぎとめるにゃ、こっちも相当気張んねェとな!」

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春の屯所の廊下かなんか。
今も拍手して下さる方がいて、うわーい、嬉しいな! という気持ちで。
ありがとうありがとう。ちゅっ。

拍手[22回]

・拍手、メッセージ、ありがとうございます!
うれしーい。
お礼になるかどうか、いつだって日常と近土とラブラブ大好きコクミンです。

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「トシ、これ」
夜になり、屯所へ戻ってきた近藤が、部屋で土方へ声をかけ、隊服の内ポケットから小さな赤いリボンがついた包みを取り出した。
透明のビニールの小袋には、やや大判のハート型のクッキーが一枚、見えるように入っていた。
「どうしたの、コレ」
渡されたクッキーを受け取った土方に、近藤はポケットからもう一枚、同じように包まれた、今度は星型のクッキーを渡す。
「クリスマスプレゼント。お前と俺に」
「へえ? 誰から」
どこぞの飲み屋のサービスかとなにげなく尋ねた土方に、近藤は軽く驚いたように「俺だよ」と告げる。
「は? アンタが買ったの? わざわざ?」
「買わなきゃねェよ。お前がさ、物は残るからいらねェとか言うからさ」
帰り道の寒い中、コート着て外でケーキ売ってるサンタギャルから横に置いてたクッキーだけ買ってきた、と制服を部屋用の着物に着替えて近藤が言う。
「や、だってアンタと俺にって言うから」
言いながら土方は、クリスマスと不似合いな自分宛てのプレゼントなんて、たかがクッキー一枚でもなんだか照れくさいと、表情に出さないよう意識しながら、近藤と自分にお茶を入れた。
「で? コレ、食っていい訳?」
「ん。トシにはやっぱハートかな、ってああっ」
言葉と共にハートのクッキーを袋の中で二つに割った土方に、近藤が小さく悲鳴を上げる。
「なんだよ。袋出して割ったら粉出るだろ」
今のは別に照れてたとかじゃなくて普通に習慣だけど、くそ、面倒くせーな、悪かったよ、と土方が口ごもると、近藤は自分用の星型のクッキーを袋の中で二つに割った。
「どうせだから半分こ」
言って封を開けると、近藤は星型の半分に軽くキスをして土方の口元へ差し出す。
「なんだよそれ」
頬の辺りをうっすら赤く染めながらも、土方はとうとう小さく噴き出した。
「あーんして、あーん。来年もいい事ありますように、って。サンタさんよろしくお願いします、ってな」
「クリスマスってそんな行事だったか?」
小さく笑いをこぼしながらも、土方はこのくらいならいいだろうと自分を甘やかす事に決め、唇を開けた。

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メリークリスマーッス!

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