コクミンのオタク日記。
銀魂・近土話は2012年5月まで。スラムダンク話は2012年7月以降。
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というわけで、7/5は陵南の5番、池上さんだ。
ぼやーっとした小話だ!
---
帰ろうと駅へ向かう途中、池上は海岸の砂浜に、見知った姿が座るのを見た。
自分は部活を引退した身だが、今はテスト期間だ。あそこで砂に座るツンツン頭が仙道であってもおかしくはない。
多少曇っているとはいえ暑い中、一体なにをしているのか。好奇心に駆られ池上は、久しぶりに砂浜へと足を向けた。
「仙道? なにやってんの」
見れば仙道は足を広げて砂地に座り、前にアイスの棒を立てた砂山を作っている。
「あ。池上さん」
こちらの姿を認めて、仙道はにっこりと笑いながら軽く会釈をする。首筋からは夏の汗が伝っていた。
「誰か、待ち合わせ?」
それにしても日陰で待ちゃぁいいだろうに。呆れたような声を出す池上に、仙道は「いえ」と小さく断った。
「結構今、いい勝負してんすよ。ナカナカ白熱」
言って砂山に向き直った仙道がそっと片手で砂山を崩していく。
「……棒倒し?」
え。まさか、見えないお友達と遊んでるとか言うんじゃねーだろーな?
びくりと肩を揺らした池上は、腹になにかを抱えておくのは気分が悪いと、はっきりそのまま尋ねてみた。
「あはは! なんですかそれ!」
仙道の屈託のない笑い声にほっとして、つられるように池上も笑う。と、仙道が言葉を続けた。
「今ね、左手の三勝二敗なんすよ。右手のヤロー、どうも焦りっぽくて深いとこまで攻めちゃうんですよねー」
「……え?」
その発言によくよく見れば、なるほど、仙道は片手ずつ砂山を削っている。
「オレとしてはこのまま、左手逃げ切り五勝なるかって思ってんですけどね」
傍の砂地をよく見れば、確かに左右の文字の下に、正の字が書かれている。
汗を浮かべながらテスト期間中、いくら部活がないからといって、ここで一人で棒倒しで遊んでいるのか。
正直、訳がわからないとは思ったが、次の電車がくるまで、まだ時間はある。
「よし。じゃあオレ、右手応援する。負けんな右手。勇猛果敢だ」
制服姿も構わずに、熱を持った砂地に尻をつけ、握り拳を上げながら池上が声援を送る。
その様に仙道は目を輝かせ、軽く唇を舌でを湿らせると、目の前の砂山に集中した。
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仙道は一人遊びも得意。
池上さん、大好き!
ぼやーっとした小話だ!
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帰ろうと駅へ向かう途中、池上は海岸の砂浜に、見知った姿が座るのを見た。
自分は部活を引退した身だが、今はテスト期間だ。あそこで砂に座るツンツン頭が仙道であってもおかしくはない。
多少曇っているとはいえ暑い中、一体なにをしているのか。好奇心に駆られ池上は、久しぶりに砂浜へと足を向けた。
「仙道? なにやってんの」
見れば仙道は足を広げて砂地に座り、前にアイスの棒を立てた砂山を作っている。
「あ。池上さん」
こちらの姿を認めて、仙道はにっこりと笑いながら軽く会釈をする。首筋からは夏の汗が伝っていた。
「誰か、待ち合わせ?」
それにしても日陰で待ちゃぁいいだろうに。呆れたような声を出す池上に、仙道は「いえ」と小さく断った。
「結構今、いい勝負してんすよ。ナカナカ白熱」
言って砂山に向き直った仙道がそっと片手で砂山を崩していく。
「……棒倒し?」
え。まさか、見えないお友達と遊んでるとか言うんじゃねーだろーな?
びくりと肩を揺らした池上は、腹になにかを抱えておくのは気分が悪いと、はっきりそのまま尋ねてみた。
「あはは! なんですかそれ!」
仙道の屈託のない笑い声にほっとして、つられるように池上も笑う。と、仙道が言葉を続けた。
「今ね、左手の三勝二敗なんすよ。右手のヤロー、どうも焦りっぽくて深いとこまで攻めちゃうんですよねー」
「……え?」
その発言によくよく見れば、なるほど、仙道は片手ずつ砂山を削っている。
「オレとしてはこのまま、左手逃げ切り五勝なるかって思ってんですけどね」
傍の砂地をよく見れば、確かに左右の文字の下に、正の字が書かれている。
汗を浮かべながらテスト期間中、いくら部活がないからといって、ここで一人で棒倒しで遊んでいるのか。
正直、訳がわからないとは思ったが、次の電車がくるまで、まだ時間はある。
「よし。じゃあオレ、右手応援する。負けんな右手。勇猛果敢だ」
制服姿も構わずに、熱を持った砂地に尻をつけ、握り拳を上げながら池上が声援を送る。
その様に仙道は目を輝かせ、軽く唇を舌でを湿らせると、目の前の砂山に集中した。
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仙道は一人遊びも得意。
池上さん、大好き!
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